目次
ルチルクォーツ(ルチレイテッドクォーツ)とは
クォーツ(石英)の中にルチル(金紅石)の針状の結晶を内包したものです。
「ルチル」とは「二酸化チタン」の結晶で、針状・繊維状になりやすい性質があり、光があたるとキラキラとした金属光沢が見られます。
その屈折率、分散率はダイヤモンド以上で、たくさんの愛好家を生みました。
一般的にはゴールドのルチルを含有しているものがルチルクォーツと呼ばれます。
基本的に内包するルチルの色によりゴールド、シルバー、レッドなどいくつかの種類に分けられています。
ルチルクォーツの種類
ルチルクォーツは内包物の色や形状により名前が付けられています。
ゴールドルチル
ルチルが金色のもので針のように細いルチルが水晶内にみられるもの。一般的に「ルチルクォーツ」「ゴールルチルクォーツ」と呼ばれます。
タイチンルチル
「太金」と表すとおり、ゴールドルチルの中でも、板状、束状になった太いルチル(針)が見られるもので、ゴールドルチルより貴重とされています。
レッドルチル
赤から赤褐色のルチルが内包されたもので、産出量が少なく希少な種類のひとつです。
タイガールチル
茶褐色のルチルが内包され、「タイガーアイ」の色味に似ているところから名前が付いたと言われています。
シルバールチル
内容しているルチルが反射率と水晶の屈折率の関係でシルバーに見えるものですが、シルバーに見えるものは少なく、褐色のような色のルチルが多く見られます。
プラチナルチル
白金~黒色の色味で、ブルッカイト(板チタン石)とルチル(金紅石)を内包した水晶で、「ブルッカイトインクォーツ」とも呼ばれます。希少で最も高価なルチルと言われています。
ブラックルチル
黒いトルマリンが入った「ブラックトルマリン イン クォーツ」という似た石がありますが、こちらはトルマリンでありルチルではありません。ブラックルチルの針は真っ黒はほぼ存在せず、実際は色の深いブラウンルチルカラーのルチルで、この色は通常のルチルよりも鉄分が多い為だと言われています。
グリーンルチル
緑色の内包物ですが、こちらは主にアクチノライトやエピドート、トルマリンなどが針状に結晶化したもので、ルチルクォーツには入りません。
鉱物学的に異なってはいますが、針状の内包物という意味でルチルという表現が入った名で呼ばれています。
鉱物学的に異なってはいますが、針状の内包物という意味でルチルという表現が入った名で呼ばれています。
ルチルクォーツの品質の見方
水晶内の内包物により、”濁り”や”不透明感”が出まるため、透明度の高いものは品質が高いとされます。
また、内包する針の量や大きさ・向きが揃っているかなどもポイントです。
ルチルクォーツの意味・効果
- 金運・ギャンブル運を引き寄せる
- 行動力・判断力を高める
- 目標を達成したいときに
ルチルクォーツの歴史・逸話
「ルチル」はラテン語の”rutilus(黄金色に輝く)”に由来します。
中国では古くから”大富豪の石”と呼ばれ、ゴールドに輝く内包物は”富”を連想させ、金運や財運を呼び込むと信じられてきました。
現在においても、世界中の多くの人々に支持されています。
ルチルクォーツのお手入れ
基本的にはクォーツであるため、汚れが気になる場合は石鹸水などで水洗いが可能です。
濡れた場合は柔らかい布などで拭き取ってください。
DATA
英名 | Rutilelated quartz |
和名 | 金紅石入り水晶(針入り水晶) |
組成 | SiO2(内包物はTiO2) |
結晶系 | 六方晶系 |
硬度 | 7 |
比重 | 2.65より重い |
色 | 無色に各内包物の色 |
ルチルクォーツの主要原産地
ブラジル、マダガスカル、南アフリカ、インド、スリランカ