ハックマナイトとは
1980年代に発見されたソーダライト(方ソーダ石)の変種で、紫外線を当てると色が変わる石として注目を集めたハックマナイトですが、他の石には無い大きな特徴があります。
それは、紫外線を照射すると色がかわり、紫外線から外すと、ゆっくり元の石の色に戻っていくというもので、テネブレッセンスまたはフォトクロミズム現象と呼ばれます。
ソーダライトに含まれる塩素の一部が硫黄に置き換わることにより、ハックマナイトとなり、この硫黄が紫外線を吸収することで石そのものの色が変化が起こるとされています。
▲ブラックライトの照射時(右)
ラピスラズリの成分としても知られているソーダライトですが、ブラックライトを照射している間だけ発光するソーダライトがあります。
同じソーダライトでも蓄光性のあるハックマナイトとは区別されています。
ハックマナイトの品質の見方
通常の石は、その発色の差や透明度、内包物などにより評価されていますが、ハックマナイトの場合は少し異なります。
ハックマナイトは、産地により透明・白色・紫色・ピンク・青色・灰色など様々な色があり、変化後の色も個々により様々にみられるため、その特性から色の変化がよく見られるものほど品質が良いとされています。
元の石の色灰色で、変化後の色が紫やピンクになるものなど、大きく色味が変わるものなどが評価が高くなるようです。
透明度のある青いハックマナイトなど通常時の様子が美しいものもありますが、変色の効果が大きくみられないものが多いそうで、この場合は高品質とされないと言われています。
どちらのタイプにもそれぞれの良さがありますので、テネブレッセンス効果を持つ特別な石として楽しみましょう。
ハックマナイトの意味・効果
- 集団生活に馴染めるよう助けてくれる
- 物事の見方を変え、良い出会いを呼び込む
- 楽しさと喜びを与えてくれる
ハックマナイトの歴史・逸話
1980年代にロシアのコラ半島で発見された新しい石です。
後にフィンランドの地質学者”ビクトル・ハックマン”により新しい鉱物ということが発見され、「ハックマナイト」の名前の由来となっています。
後1990年代にはカナダ、ミンマー、アフガニスタンなどでも発見され注目を集めました。
DATA
英名 | Hackmanite |
和名 | ハックマン石 |
組成 | Na8A16Si6O24(Cl,S)2 |
結晶系 | 等軸晶系 |
硬度 | 5~6 |
比重 | 2.25 |
色 | 紫色、ピンク色、白色、灰色など |
ハックマナイトの主要原産地
ロシア、ミャンマー、アフガニスタン、パキスタン、カナダなど