アメジストとは
和名を紫水晶(むらさきすいしょう)と言い、その名の通り紫色の水晶で、水晶の中でも最も効果な宝石です。
微量に含まれる鉄イオンにより無色の水晶が紫色に変色したもので、淡いすみれ色から濃い紫まで幅があります。
色味は産出される産地によっても大きく異なってきます。
ヨーロッパでは、2万5千年までの遺跡から、アメジストの加工品が発見されており、古代から紫色は宗教的、霊的権威の高い色とされていたことから、ユダヤ教では「聖なる宝石」、キリスト教では「司教の石」と呼ばれ、尊ばれてきました。
2月の誕生石としても有名です。
アメジストの意味・効果
身につける人に気品を与えてくれる、アメジスト
- 恋愛成就
- 愛の守護石
- 真実の愛を守りぬく石
- 精神的な不安や怒り、迷いを退け、心の安らぎをもたらす
- インスピレーションや直感力を高める
- お酒の悪酔い、二日酔い予防
アメジストの歴史・逸話
アメジストの名前の由来はギリシャ語の「Amethystos」(酒に酔わない)です。
古来より、酒酔い、二日酔いだけではなく、人生の悪酔いから守るとされ信じられてきました。
ギリシャ神話では、酒に酔った酒神バッカスが最初に出会った人を、猛獣(ピューマ)に襲わせようと企んでいました。
そこへ、月の女神のダイアナの神殿へ向かう妖精『アメジスト』が、やってきました。
アメジストの危機に気付いたダイアナが、間一髪のところで彼女(アメジスト)を、一瞬に純白の水晶にして助けます。
その後、酔いから覚めたバッカスは自分の罪を反省し、水晶にぶどう酒を注ぎ、美しい紫の宝石に変えたという神話が、今でも語り継がれています。
DATA
英名 | Amethyst |
和名 | 紫水晶(むらさきすいしょう) |
組成 | SiO2 |
色 | 紫色、結晶により濃淡などあり |
光沢 | ガラス光沢 |
条痕色 | 白色 |
結晶系 | 六方晶系 |
へき開 | なし |
硬度 | 7.0 |
比重 | 2.65 |
アメジストの主要原産地
ブラジル、ウルグアイ、南アフリカ共和国、インド、スリランカ、ロシア、メキシコ、マダガスカル、ケニア、タンザニア、カナダなど
アメジストの品質の見極め方
良質なアメジストを見極めるポイントは、まず紫色の濃さになります。
濃さが濃ければ濃いほど、良質となります。しかし、あまりに色が濃すぎると、黒く見えてしまいます。
特に、ブレスレットなどの大玉や、厚みのあるルースなどは色が濃すぎると、より黒く見える傾向にあります。
自然光などに当てなくても、照明の弱い室内などでも紫とわかる程度のものが最も価値が高いとされています。
その次に透明度の高さ、色ムラをチェックしましょう。
透明度が高く、色ムラがなく均一な紫色が見えるものを選ぶようにしましょう。
産地のよっても色の濃さが大きく異なります。
特にウルグアイ産のアメジストは濃い紫色の良質なアメジストが産出されることで有名です。